| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第70回全国大会 (2023年3月、仙台) 講演要旨 ESJ70 Abstract |
一般講演(口頭発表) C02-01 (Oral presentation)
格子ロジスティックモデルは,占有パッチと空きパッチからなる古典的なメタ個体群モデルを格子空間上で考えるものとみなすことができる.すなわち,各々の格子点は占有パッチか空きパッチのいずれかであり,空きパッチは占有パッチからの移動によって占有パッチとなり,占有パッチは一定の率で空きパッチに変化する.このとき,占有パッチから空きパッチへの移動は,隣り合った格子点の間に限って起こることを想定する場合が多い.別の言い方をすれば,パッチ間の相互作用の及ぶ範囲が隣りまでとなるように格子空間を粗く区切っていると考えることもできるだろう.ここでは,格子空間をもう少し細かく区切ることによって,ほとんどのパッチが孤立しているような場合を考えよう.そして,占有パッチから空きパッチへの移動をもう少し広い範囲で考えることにする.このような格子ロジスティックモデルでも,従来の格子ロジスティックモデルの解析方法が有用であることを紹介したい.