| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第70回全国大会 (2023年3月、仙台) 講演要旨
ESJ70 Abstract


一般講演(口頭発表) G03-05  (Oral presentation)

空中超音波フェーズドアレイによるアリの集団行動への非接触介入
Contactless intervention in collective behavior in ants with airborne ultrasound phased array

*久本峻平(明治大学), 水谷沙耶(東京大学), 牧野泰才(東京大学), 西森拓(明治大学)
*Shumpei HISAMOTO(Meiji Univ.), Saya MIZUTANI(Tokyo Univ.), Yasutoshi MAKINO(Tokyo Univ.), Hiraku NISHIMORI(Meiji Univ.)

アリは個体同士が協力することで高度で複雑な集団行動をすることが知られている。この集団行動のメカニズムを解明するためには、集団行動中に何らかの操作や介入をする必要がある。しかし、棒などの物体による接触型の介入ではアリが物体に対して攻撃行動を行うため、観測すべき集団行動に悪影響を与える問題がある。そこで、我々は空中超音波フェーズドアレイ(以下AUPA)を用いて、直接的には接触せずにアリの集団行動に介入する手法の開発を試みている。AUPAは超音波を放射する振動子が複数搭載され、焦点を結んだ地点に圧力を発生させる装置であり、人体への触覚の提示するハプティクス分野で用いられる。本発表では、アリの高度な集団行動の一種である複数個体による餌運搬に対するAUPAを用いた介入の試みと進捗状況について述べる。


日本生態学会