| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第70回全国大会 (2023年3月、仙台) 講演要旨
ESJ70 Abstract


シンポジウム S06-4  (Presentation in Symposium)

カエルの音声コミュニケーション
Acoustic communication in male frogs

*合原一究(筑波大学)
*Ikkyu AIHARA(Univ. of Tsukuba)

田んぼに水が入ると、カエルが集団で鳴き始める。このようなカエルの合唱は日本各地で観察でき、夏の夜の風物詩と言えるだろう。カエルは鼓膜を備えており、他個体の鳴き声を認識できる。そのため、音を介した相互作用の結果、個体同士がタイミングを合わせて鳴く同期現象が観測できる。本発表では、ニホンアマガエルのオスの発声行動を対象とした実験・数理研究を紹介していく。まず2匹のニホンアマガエルを用いた室内実験を紹介し、相互作用の結果として生じる同期現象と、位相差を用いた評価方法を説明する。次に、音声可視化装置「カエルホタル」を用いた野外調査を紹介し、多体系でどのような同期現象が観測されるかを述べる。最後に、同期現象のメカニズムを位相振動子モデルを用いて評価する数理的アプローチを紹介する。


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