| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第71回全国大会 (2024年3月、横浜) 講演要旨
ESJ71 Abstract


一般講演(ポスター発表) P1-158  (Poster presentation)

新北限地におけるブナ孤立林の組成と構成【A】【O】
Forest composition and structure including a new northernmost beech population.【A】【O】

*萩原航紀, 相場慎一郎(北海道大学)
*Kohki HAGIWARA, Shin-ichiro AIBA(Hokkaido Univ)

黒松内低地帯以北には多くのブナの孤立林が点在するが、現在知られている最北限は田中ほか(2016)により新たに発見されたニセコ山系に位置する孤立林である。この孤立林の種組成と構造を明らかにするために、60 m四方の調査区を設定して、毎木調査を行い、10 m四方の小区画に分割してササの被度と高さを測定し、光環境を調査した。毎木調査では胸高周囲長(GBH)15 cm以上のすべての幹を対象とし、ブナのみ胸高(130 cm)以上の幹を対象とした。光環境調査では小区画の中央で高さ1 mおきに光合成有効放射量PARを測定した。

毎木調査では312本が測定された(GBH15 cm以上)。高木種ではブナが40本(約13 %)、アカエゾマツが30本(約9.5 %)、トドマツが18本(約6 %)を占めた。低木種では、ナナカマド、ミネカエデがそれぞれ74本(約23.5 %)、91本(約29 %)出現し、この2種が過半数を占めた。これらの主要樹種は標高によって棲み分ける傾向があり、尾根ではアカエゾマツ、斜面中腹ではブナ、斜面下部ではミネカエデなどの低木が優占していた。ササの被度は標高と正の相関を示し、ササの高さはササの直上におけるPARと正の相関を示した。ササの被度は小区画で優占する樹種によって異なる傾向があった。


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