| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第71回全国大会 (2024年3月、横浜) 講演要旨 ESJ71 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P2-273 (Poster presentation)
博物館施設は家庭による科学教育の場として重要である。水生生物を観察できる水族館には子供連れの家族が多く訪れ、観察や会話を通した学びが可能であるが、実際にどのような学びが起こっているのかは把握しにくい。本研究では、水族館来館者の会話を録音し、その会話の分析を通し、学びの内容や学びを引き起こす会話を明らかにすることを目的とする。これまでの研究で、家族間の共通点である①形や動きの「説明」や子の発言に対する親の「同意」の多さ、②「仮説」や「推定」の少なさ、③種名に関連した会話の多さ、を明らかにした。今回は家族間の会話内容の違いに注目し、子供の興味の持ち方に見られる個性や、親の指導的発言の内容と子供の反応を詳細に調べることで、家族間の学びに多様性が生じる要因を明らかにする。さらにその結果から、子供の興味を引き出す会話を促進するような展示の工夫や対話型AI(ボイスボット、AIコンシェルジュ)の可能性を検討する。