| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第71回全国大会 (2024年3月、横浜) 講演要旨
ESJ71 Abstract


一般講演(ポスター発表) PH-60  (Poster presentation)

はつか大根から単離した乳酸菌の同定
Identification of isolated lactic acid bacterium from radish.

*長島妃那子, 信木公介(東農大三高等学校)
*Hinako NAGASHIMA, Kosuke NOBUKI(3rd H. S., Tokyo Univ. Agric.)

目的:乳酸菌は古くから漬物に使用されるなど、人の生活に貢献する有用な微生物として知られている。乳酸菌は保健効果について多く報告されており、また、昨今では植物性乳酸菌が動物性のものと比較し、高い機能を有することが明らかになっている。しかし、これらの有用性の作用機序がほとんど分かっていない。そのため、多様な乳酸菌の取得し、その有用性を探索することが求められている。本研究では、農大と関連のある大根でかつ、生育速度の速いはつか大根に着目し、はつか大根の葉っぱから乳酸菌を単離し、有用性の高い株や未発見の株の探索を行うことを目的とした。
実験方法:底の対角線上に2箇所に穴を開けたコンテナに畑の土(ビバモール)を敷き詰め、ハツカダイコンの種を50粒、間隔約2cmで植えた。水は土壌の表面が渇いていたら500ml加え生育させた。これを室内と屋外で生育させ、ダイコンが生えてきたら、滅菌したすり鉢ですり潰したものをアジ化ナトリウムとシクロヘキシミドを添加したMRS液体培地に摂取し、30℃で、2~3日間培養した。微生物の生育が見られたら、生理食塩水で最終的に10万倍と100万倍となるよう希釈し、炭酸カルシウムを加えたシャーレに流し込み、好気条件と嫌気条件で30℃で2〜3日混釈培養後、ハロ形成を確認した。取得した株は、形態観察、カタラーゼ活性、グラム染色にかけ、乳酸菌であることを確認した。
実験結果:現在10株の取得に成功した。携帯観察の結果、すべて球菌であった。グラム染色はA-2株のみ陽性であったが、カタラーゼ活性が陽性が陽性だったため、乳酸菌の可能性は低い。引き続き、試行回数を増やし、取得を目指していく。


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