| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第72回全国大会 (2025年3月、札幌) 講演要旨
ESJ72 Abstract


一般講演(ポスター発表) P0-056  (Poster presentation)

コクヌストモドキを用いた飛翔活性における人為選抜【A】
Artificial Selection in Flight Activity with Tribolium castaneum【A】

*曽根蒼太, 宮竹貴久(岡山大学)
*Souta SONE, Takahisa MIYATAKE(Okayama University)

多くの昆虫は飛翔能力を有している。飛翔能力の獲得は昆虫が地球上で繁栄する要因の一つであると考えられている。その一方で、飛翔能力に関わる形質には個体差が生じることがあり、このような現象は「飛翔多型」または「分散多型」と呼ばれている。多くの昆虫種で飛翔多型や分散多型の研究が行われてきたが、貯穀害虫であるコクヌストモドキTribolium castaneumにおいても飛翔に関する研究が進められている。先行研究では、本種の飛翔における環境的要因や生理的要因の影響について調査しているが、本種の飛翔や分散における個体差や多型性、あるいは適応的意義については不明な点が多く、さらなる調査が必要である。そこで本研究では、飛翔における人為選抜によって選抜系統を確立し、コクヌストモドキにおける飛翔の進化生態や適応的意義について調査していく。本発表では、現時点での人為選抜の状況について報告する。


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