| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第72回全国大会 (2025年3月、札幌) 講演要旨
ESJ72 Abstract


シンポジウム S03-1  (Presentation in Symposium)

歴史の古い草原は保全重要度が高く消失速度が速い:日本全国スケール解析【O】
National scale analysis evidenced high conservation priority of old-growth grassland and its rapid loss in Japan【O】

*五十里翔吾(琉球大学, 株)シンクネイチャー), 久保田康裕(琉球大学, 株)シンクネイチャー)
*Shogo IKARI(Univ Ryukyus, Think Nature Inc.), Yasuhiro KUBOTA(Univ Ryukyus, Think Nature Inc.)

発表者:五十里翔吾、久保田康裕、田中健太(筑波大・山岳セ)

明治期には日本の10%以上を占めた草原は、資源利用形態の変化に伴い急速に消失している。残存する草原の中でも、継続期間の長い草原は希少な植物の生息地となっていることが、近年の調査によって明らかになっている。一方で、日本全体のような広域スケールでは、こうした歴史の古い草原の生物多様性の豊かさや保全上の優先度は十分に研究されておらず、その分布や、消失状況も未知であった。今回発表する研究では、過去150年以上に渡る土地利用の変化や近年の衛星画像を用いて古い草原の分布状況の変遷を可視化し、草原性植物種の分布データとの重ね合わせを行うことにより、これらの課題に網羅的なアプローチを行った。


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