| 要旨トップ | 本企画の概要 | | 日本生態学会第72回全国大会 (2025年3月、札幌) 講演要旨 ESJ72 Abstract |
自由集会 W26-1 (Workshop)
生物の形態進化を究極要因と至近要因の両面から定量的に理解したい.
その際に2つの技術的課題がある.一つは「かたち」をいかに定量化するか,もう一つはどのように「かたち」の違いを評価するか,である.
こうした課題の解決に画像解析や幾何学的形態測定学,数理モデリングを含む「かたち」のフェノタイピング技術が役に立つ.
本発表では,腹足類の殻形態,葉脈のネットワーク構造,葉の三次元構造を対象に,その形態的多様性と制約を明らかにした研究を紹介し,
「かたち」の定量化・フェノタイピングが,分類群や対象構造を問わず,有用であることを示したい.
また,現在開発を進めているモデルベース形態測定学向けPythonパッケージktch(https://doc.ktch.dev/)を紹介し,
「かたち」の定量化・フェノタイピングへのハードルを下げようとする試みを共有する.
本発表を通し,生物の形態的多様性と制約の解明を目指す研究に気軽に挑戦する人を増やしたい.