| 要旨トップ | 受賞講演 一覧 | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨
ESJ73 Abstract


第14回 日本生態学会奨励賞(鈴木賞)/The 14th Suzuki Award

人と自然の関わりの中で生物多様性と生態系機能をいかに維持するか:都市・里山からの挑戦
Challenges in maintaining biodiversity and ecosystem functions in human-nature interactions: Perspectives from urban and Satoyama ecosystems.

岩知道 優樹(東京都環境科学研究所)
Yuki Iwachido(Tokyo Metropolitan Research Institute for Environmental Protection)

急速な都市化は、生息地の分断や消失を招き、世界規模で生物多様性に深刻な影響を与えています。その一方で、都市は元来、生産性の高い肥沃な土地に立地していることが多いことや、多様な緑地環境が存在しているため、多くの動植物が生息できる場所でもあります。また、私たち人間にとって最も身近な自然である都市生態系は、その機能やサービスを多くの人々が直接享受できるという点で極めて重要であり、近年、その保全と機能維持が強く求められています。
世界的には都市生態系の研究が増加していますが、日本においては依然として事例が少なく、具体的な保全策や生態系機能を最大化するための指針が不足しているのが現状です。そこで本講演では、都市の生物多様性を駆動する要因は何か、残存する緑地や新たに創出された生態系をどう保全・管理すべきか、その生態系における機能をどう向上させるかについて、私が行ってきた研究を紹介します。本発表を通じ、都市生態系の価値を再評価するとともに、今後の研究の方向性を議論する機会としたいと考えています。


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