| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨
ESJ73 Abstract


一般講演(口頭発表) I01-11  (Oral presentation)

選択的草刈による在来種草本保全の試み
An Attempt to Conserve Native Herbaceous Plants through Selective Mowing

*飯島明子, 西村麻利子(神田外語大学)
*Akiko IIJIMA, MARIKO NISHIMURA(KUIS)

福島県岩瀬郡天栄村の羽鳥高原(標高約965 m)は、第二次世界大戦までは軍馬の放牧場であり、現在はゴルフ場や別荘、宿泊施設として利用されている。その一角にある英語研修施設兼ホテル“ブリティッシュヒルズ”の敷地内の草地で、在来の草原生草本の保全を目的とし、9年間にわたって選択的草刈を行なった。在来草本、特に希少種を残し、木本や蔓植物、密生する大型草本、外来種を手刈りで除去した。その結果在来草本23種が増加し、観光資源になり得る在来種の花園が創出された。うち19種は草原生の種であった。また17種は地方自治体のレッドリストに掲載されていた。特にノハナショウブとヤマユリの開花個体は目立って増えた。選択的草刈地とその周囲では訪花昆虫も多く見られ、中でもマルハナバチ類にとっては営巣地と採餌場が近接する好適な生息環境であると推測された。


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