| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨
ESJ73 Abstract


一般講演(口頭発表) L01-09  (Oral presentation)

ディープラーニングを活用した植生タイプ識別の応用事例
Application Cases of Vegetation Type Identification Using Deep Learning

*伊勢武史(京都大学), 片山花菜(京都大学), 川東夏子(京都大学), 藏田典子(山口県立大学)
*Takeshi ISE(Kyoto Univ.), Hana KATAYAMA(Kyoto Univ.), Natsuko KAWAHIGASHI(Kyoto Univ.), Noriko KURATA(Yamaguchi Pref. Univ.)

森林植生の把握は、生態学的研究のみならず、環境保全や生態系サービスの持続可能な利用にも必須の基礎的な情報である。にもかかわらず、従来は広大な森林の植生をくまなく観測し把握することは困難であった。ごく一部の観測結果から全域を類推するようなやり方では、バイアスが問題となることが多い。そこで本研究では、森林植生タイプを効率的に判別するAI技法「こま切れ画像法」を用いて、対象地域全域の植生を推定することにした。この技術は、空中写真に現れる植生タイプごとのテクスチャの違いをAI学習することが特徴である。その結果、人工林や天然林のタイプ識別・竹林の検出と竹種識別・河川敷植生の識別・屋敷林の識別と経年変化など、多様な植生を柔軟に推定することが可能であることが判明した。この技術の応用を進めることで、低コストで高精度な植生判別が実現し、このデータに基づく基礎研究や生態系保全事業が進展することが望まれている。


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