| | 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨 ESJ73 Abstract |
一般講演(口頭発表) M03-12 (Oral presentation)
近年、小学校の「図画工作」、中学校の「美術」で行われている鑑賞教育の重要性が高まっている。また、鑑賞教育は他教科との関連性が深く、国語、理科、道徳、環境教育などを内包した総合教育としてさまざまな可能性を秘めている。演者らは、総合地球環境学研究所が所有している「国連子ども環境ポスター」の応募作品を用いて、さまざまな教育の現場で鑑賞教育・環境教育を実践してきた(2025年度ポスター発表)。
今年度の発表では、海外の中学校と日本の中学校とで行われた協働学習について報告する。対象校は、北海道教育大学付属釧路義務教育学校前期課程(以下釧路校と表記))と、Samudradevi Balika Vidyalaya College(スリランカキャンディ市)であり、いずれも中学1年生が参加した。準備段階として、2025年10月-11月に、両校で「国連子ども環境ポスター」の応募作品を用いて制作した「世界の子どもたちかるた」を用いた鑑賞学習を行った。釧路校の場合は絵札の文字をシールで隠し、かるたに描かれた絵のみを見てかるた取りを行った。そのあとで印象に残った絵札一枚を選び、何が描かれているか、その絵札を選んだ理由を発表してもらった。かるた取りは両校とも非常に盛り上がった。また、鑑賞学習では、その絵に描かれた環境問題を指摘する発表が相次いだ。
続いて、2026年2-3月に、両校の協働学習が行われた。通信面の不安から、リアルタイムではなく、絵画を介した非同期型の協働学習とした。各生徒は身近な環境問題をハガキ大の紙に描き、裏にメッセージを英語で記入した。その絵画を交換して鑑賞を行い、その絵に関する感想を返送した。現在は感想を受け取っての振り返りを行っている。本発表では、実践報告と協働学習後に行われたアンケート結果を紹介し、環境教育を海外との協働学習で行うことの効果と意義について考えてみたい