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自由集会 W07

病原体と人間社会、生態系を結ぶマルチスケールデータベース構築に向けて

企画者:長 雄一(道環境研)、金子正美(酪農大・環境)、浅川満彦(酪農大・獣医)

地理情報システム(GIS)の急速な発展・普及により、動植物の分布あるいは人間社会の空間構造といった地球全体から地域レベルまでの景観生態学的な情報を取り扱うことが可能となった。

一方では、野生動物の大量死等を引き起こし人獣共通感染症の候補となり得る病原体に関する調査研究の観点からは、人間のみならず野生動物を含めた空間疫学的解析のニーズが高まりつつある。

さらには、一般的にいわれる「開発行為等による生息地破壊・縮小」あるいは「地球温暖化等の長期変動」と「野生動物における疾病の発生様式」との因果関係を調べるためには、病原体情報(遺伝子情報を含む)と、GISにより蓄積された地球環境情報を結びつけるデータベースあるいは情報システムが必要となろう。

本自由集会では、病原体等の遺伝子情報から地球環境情報まで、様々なレベルの情報をどのように取扱い、異なったスケールの情報を、どのように統合管理し解析していくのか、についてディスカッションを深め、将来的な融合・創成領域研究につなげていきたいと考える。

日本生態学会