ロープワークは多数解説本が刊行されており、写真や図解などによって判りやすさに差が出るので、実際の結び方はそれら解説書に委ねる。読者は複数の本を比較して、自分が分かりやすいものを購入していただきたい。ただし、野外活動で普遍的に利用価値の高い結び方はいくつか挙げられる(どの本にも共通して載っている)ので、是非覚えておきたい。
1.本結び
誰もが使う最も一般的な結び方だが、意外に奥が深い。誤って縦結びにしてしまうことも多いが強度が低下する。救急法で包帯や三角巾の結び方で縦結びは厳禁。
2. 8の字結び(二重8の字結び)
エイトノットともいう。結び方が簡単で強度も非常に高い。紐の末端の結束や中間でループを作る際に強度が必要なときにはこの結び方が無難である。
3. もやい結び
プーリン結び、ボーラインノットともいう。船舶・消防・登山などで利用する最も基本的な結び方の一つ。末端結束に用いる。結び方は簡単で、輪の調節もしやすいが、ほどけやすいので必ず末端処理を併用すること。
4. テグス結び・二重テグス結び
丸紐の末端同士を結束して延長したり輪を作ったりする場合に使う。ほどけることがあるので、必要に応じて末端処理を行う。
5. 巻き結び
インクノット、クラブヒッチともいう。木登りで確保支点を作る際にカラビナと併用するのに便利。簡単で強度は高い。
参考文献
ロープワーク・ハンドブック 羽根田治著 山と渓谷社
写真と図で見る ロープとひもの結び方 ロープワーク研究会 西東社
アウトドアですぐ役立つロープワーク― 敷島悦朗 JTB
リンク
ロープワークの達人(http://www1.ocn.ne.jp/~tatsujin/ropework/)