トップページ 自由集会一覧


新しい生命共同体思想を求めて 
− 新今西進化論とネオダ−ウィニズムとの対話

企画責任者: 水幡正蔵(在野の研究者)


概要

『新今西進化論《種社会選択による種社会の分岐》』(水幡正蔵著 発売星雲社)は、今西没後10年の西暦2002年6月に刊行された。これは従来の今西進化論に欠落していた進化メカニズム論を"種社会選択"という種社会(部分種社会)単位の配偶者選択で表した。種社会(すなわち種社会選択)の起原については、カンブリア大爆発における脳を持つ動物の出現に明確に設定した。さらには今西が"個体の生長に対比されるべき進化"とした種の進化の道筋についても、"種社会生態史"という新たな命名を行った。あらゆる種(種社会生態史)の起原は最初の生命誕生にあり、現生種について言えば、それぞれ38億年の"種社会生態史"を歩んできたと表す。これは"種の起原"を事実上"種分岐点"とし、生命進化を自然選択で説明してきた現代進化論(ネオダ−ウィニズム)とは大きく異なる。水幡は『新今西進化論』刊行後、矢原徹一氏(日本進化学会会長)や岸由二氏ら現代進化論者とメ−ル論争を重ね、その進化理論としての合理性を比較検討してきた。今西没後、今西進化論を継承する研究者はほとんど存在せず、新今西進化論を打ち出すにもネオダ−ウィニズムとの対話は避けては通れない。この自由集会ではネオダ−ウィニズムとの対話(対照)を通して、新今西進化論という新しいパラダイムを議論したい。