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北東北の縄文時代と環境変動

企画者:湯本貴和(総合地球環境学研究所)、山田昌久(首都大学東京)

概要:

三内丸山遺跡(青森)や御所野遺跡(岩手)など、縄文期の大型遺跡の発掘調査や実験考古学の進展で、北東北の植生変遷や縄文人の植物利用あるいは植生管理などについての知見が蓄積され、従来の縄文社会と環境との関係についてのイメージが大きく変貌しつつある。たとえば、考古遺物や堆積花粉、現生植物DNAの解析などから、縄文人によるクリ林の管理や北海道へのクリの持ち込みなど、生態学的にみても現在の植生や里山を考えるために興味深い情報が多く含まれている。今回のシンポジウムでは、植生史や実験考古の立場から、最新の学問的知見を紹介するとともに、現在の北東北の植生を考えるときに、どのような意義があるのかを検討したい。