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生物群集の表現型多様性と生態系機能の相互関係 
Interrelationship between Phenotypic Diversity of Communities and Ecosystem Function

企画者:田中嘉成(独立行政法人国立環境研究所環境リスク研究センター)

概要:

地球温暖化,生息地の消失,生物的侵入,環境汚染など,様々な 環境撹乱要因による生態系サービス機能の低下が危惧されている. 環境変化に対する生態系機能の応答を予測するためには,環境変化 によって引き起こされる生物群集の変化を生態系過程の変化と関係 付ける枠組みが必要である.そのような文脈で,群集の種多様性や 機能多様性が,生態系機能およびその安定性やレジリエンスに与え る影響が研究されてきた.当シンポジウムでは,さらにこれらを高 精度化する解析手法として,生態系機能や環境応答を担う種の機能 形質(表現型)に着目し,その統計量(平均,分散など)によって 生物群集を記述する形質ベース・アプローチを紹介する.3名の招 聘講演者は,群集内形質動態の数理モデル,生物多様性−生態系機 能関係の要因分析などの分野における先導的な研究を行ってきた. 環境変化に対する生態系応答を解析する新たな枠組みとしての形質 ベース・アプローチの可能性を探る.