シンポ一覧

温暖化問題に向き合う生態学

企画者:伊藤昭彦(国環研、FRCGC)、原登志彦(北大低温研、FRCGC)、彦坂幸毅(東北大院)

概要: 地球温暖化問題への関心はかつてないほど高まっており、生態学には持続可能な社会の実現に向けた対応が期待されている。実際に、長期モニタリングによる温暖化影響の早期検出、植物の高CO2濃度暴露実験、気候-生態系フィードバックのモデル解析などの研究が進められている。しかし、複雑多様な生態系の長期応答に関する理解は依然として不十分であり、将来予測には大きな不確実性が残されているのが現状である。また、今日の生態学は生理生態から地球生態まで、対象や手法が分かれており、温暖化影響をとってみても総合的な理解はますます難しくなっている。本シンポジウムでは、生態学各分野の研究者から、温暖化問題に対応した研究だけでなく、異なる分野から見て重要になり得る研究について紹介する。最後に総合討論として、必要性が高いあるいは今後の進展が期待できる研究分野について意見交換を行う。