概要:
2010年は生物多様性条約(CBD)が掲げる2010年目標(2010年までに生物多様性の損失速度を顕著に減少させるという目標)の達成状況を評価する年であり、国際的に、地球規模の生物多様性の評価が行われている。2010年のCBDのCOP10は日本で開催予定であり、また第3次生物多様性国家戦略においても「生物多様性の総合評価を実施する」と示されたことなどから、生物多様性の総合評価を行い国内外へ広くアピールすることが強く求められている。
これを受け、本年度より日本における生物多様性の総合評価が、環境省の設置する生物多様性総合評価検討委員会により開始された。今後およそ2カ年をかけて、生物多様性の状況を把握するための指標の開発とそれらの指標を用いた総合評価を行う。本シンポジウムでは、これまでに検討された指標及び評価結果等を中間報告として発表し、多くの生態学者に広く意見を求めることで、よりよい指標開発や評価を進めていくことを目的とする。