| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第56回全国大会 (2009年3月,盛岡) 講演要旨 |
一般講演(ポスター発表) PC2-861
突発的海洋汚染事故による海鳥類の被害を最小限にとどめるためには、海鳥の群れの位置と汚染物質の位置関係を把握し、効果的な対策を講じることが必要である。事故発生時にその周辺海域の正確な海鳥分布を把握するためには、調査船による観測を行わなければならない。しかし、調査船・調査員・海況等の条件を考えると、実際に海鳥分布調査を行うことは不可能である。一方、海洋構造と海鳥類の分布に関連性があることが報告されている。水産分野では、人工衛星より得られた海洋構造データを用いた漁場予測が実用化されており、同様の手法を用いて海鳥類の潜在的な分布推定が可能であると考えられる。
海鳥類の分布と海洋構造の関連性を明らかにするため、2007年度にオホーツク海において行った海鳥調査結果とMODISより得られた海洋環境情報を用いて、生息域の海洋環境の特徴を抽出することを試みた。本発表ではオホーツク海で春〜夏季に優勢なミズナギドリ類の結果について報告する。