| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第57回全国大会 (2010年3月,東京) 講演要旨 |
一般講演(ポスター発表) P3-157
近年、地球温暖化などの影響で、直接人為的影響をほとんど受けない北海道大雪山岳五色ヶ原に分布する高山植物にも様々な“異変”が起きている。沢山の高山帯植物絶滅危惧種を含む大雪山高山植物お花畑が姿を消して、そこへササが分布域を拡大している。本研究は日本のALOS衛星PALSARのL-バンドマイクロ波のデータを用いて、後方散乱係数(dB)を計算し、北海道大雪山五色ヶ原高山植物帯のササ進入域における土壌水分とdBの相関関係、地表面温度、傾斜度、方位角など地表面特性を明らかにした。その結果、dBと土壌水分が弱い正の相関を示したが、ササの葉などがroughnessとしてL-バンド後方散乱係数を大きく影響することが明らかになった。また、ササが迅速に進入している箇所の雪解けがほかの地域より早いことと地表面温度が高いことが分かった。