| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第58回全国大会 (2011年3月,札幌) 講演要旨 |
一般講演(ポスター発表) P1-046
長野県の冷温帯上部に位置するカラマツ人工林において,林床に生育する広葉樹12種の実生の展葉過程を調査し,その光利用様式について検討した。葉数と葉面積によって展葉様式を評価した結果,12種は次の3グループに分けられた。グループAは,葉数,葉面積ともに一斉開葉型,グループBは葉数が一斉型で葉面積が順次開葉型,グループCは葉数,葉面積ともに順次開葉型である。展葉完了日は,グループAで最も早く,グループCで最も遅かった。展葉完了日とフェノロジカル・ウインドウの利用率は負の相関を示し,展葉完了日が早いほど春期の光を利用していることが明らかにされた。一方で,積算受光量は展葉完了日とは無相関であった。