| 要旨トップ | ESJ58 シンポジウム 一覧 | | 日本生態学会第58回全国大会 (2011年3月,札幌) 講演要旨 |
シンポジウム S06 -- 3月9日 9:00-12:00 J 会場
コメンテーター:中村 太士(北海道大・農)、山岸 哲(新潟大・超域)
野生絶滅種の再導入は、これまで海外を中心として、鳥類や大型哺乳類などを対象として進められてきたが、その多くは野生絶滅種を生態系の構成メンバーの一員として復元・定着させることに目標がおかれてきた。わが国では、これまで、野生絶滅種の再導入は二例を数えるのみで、2005年にはじめてコウノトリが兵庫県豊岡市に、2008年にはじめてトキが新潟県佐渡市(佐渡島)に再導入されている。日本で実施されている野生復帰事業は、古くから生活に密接な存在である里地が舞台となっているため、鳥類そのものの復元・定着だけでなく、これらを象徴種として里地生態系の復元を行っていく点にも学術的および社会的な重要性がある。本シンポジウムでは、日本の二大自然再生現場(佐渡市、豊岡市)における鳥類の野生復帰の現状、およびこれらを象徴種とした里地の再生の現状を演者らに紹介していただき、両地域における成果や課題を対比させながら“日本流”の自然再生手法について考えたい。
[S06-1] 野生生物の再導入と自然再生
[S06-2] コウノトリの存続可能な野生個体群の確立に向けて
[S06-3] コウノトリを象徴種とした農地の再生
[S06-4] トキの野生復帰の現状
[S06-5] トキを象徴種とした農地の再生
[S06-6] 豊岡市と佐渡市における環境関連政策