| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨 ESJ60 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P1-073 (Poster presentation)
近年、植物において外来種による在来近縁種の駆逐には、外来種による繁殖干渉(花粉干渉)が大きく影響していることが指摘されるようになり、実証研究も少数の種でなされている。本研究では、センダングサ属のアメリカセンダングサ、コセンダングサ種群、センダングサの系における、繁殖干渉の実態を実験と野外調査によって調べた。
アメリカセンダングサ、コセンダングサ種群(コセンダングサ、コシロノセンダングサ)、センダングサを栽培し、人工的に他種の花粉を付け、結実率が低下するかどうかを調べた。また、野外で自生している個体の結実率と周囲に生育する近縁他種の割合との関係を調べた。以上の調査から、各種間における繁殖干渉の有無、影響の強弱を考察した。
実験において、センダングサにアメリカセンダングサの花粉を付けた時、センダングサの結実率が低下したため、センダングサはアメリカセンダングサから繁殖干渉の影響を受けている可能性が強く示唆された。