| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨
ESJ60 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-212 (Poster presentation)

「負けぐせ」が武器形質の反応基準を進化させる

*中山新一朗, 岡田泰和, 嶋田正和(東大・院)

昆虫の中には、雄同士が自身の持つ武器形質(角や大顎など)を用いて闘争する種が存在する。それらの多くにおいて武器形質の大きさの二型が観察されており、その二型は一般的に一定より小さな雄は小さいタイプの武器形質を、大きな雄は大きいタイプの武器形質をもつことによって実現されている。武器形質の二型は闘争に代わる代替戦略(スニーキングなど)のもとで進化しうる可能性が示唆されているが、それを実際に示した例はない。本発表では、代替戦略と学習の効果(負けぐせ)が武器形質二型の進化を促進する可能性に焦点を当てた個体ベースシミュレーションの結果を報告する。


日本生態学会