| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨
ESJ61 Abstract


一般講演(ポスター発表) PA1-042 (Poster presentation)

豪州ヒノキにおける適応形質の遺伝的変異

*阪口翔太(東大・総合文化),津村義彦,上野真義(森林総研),伊藤元己(東大・総合文化),永野惇(京大・生態研,JST・さきがけ),David Bowman,Lynda Prior(タスマニア大),Michael Crisp(ANU),井鷺裕司(京大・農)

豪州ヒノキはオーストラリア大陸に広域分布するヒノキ科針葉樹種群である.本種群は大陸北部の熱帯モンスーン帯,南部を中心とした温帯,そして内陸部の乾燥帯という多様な気候条件の下で生育していることから,地域集団は自生地の気候条件への地域適応を遂げていることが予想される.そこで本研究では,豪州ヒノキ種群における地域環境への遺伝的適応を検証することを目的として,同一環境の共通圃場で稚樹段階における形質を測定した.オーストラリア大陸全域に分布する28集団〔年平均気温が13.1-28.9℃(15.8℃の幅),年平均降水量が222-2,080mm(1,858mm)〕より採取した種子から557個体の稚樹を育成し,東京都に設定した共通圃場(年平均気温14.8℃,年平均降水量1,610mm)で栽培を行った.本発表では,測定を行った形質(葉長・気孔密度・LMA・葉の窒素濃度・樹形・相対成長速度)について系統分化に伴う形質進化を復元し,自生地環境と形質との関連を解析した結果を報告する.


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