| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨 ESJ61 Abstract |
一般講演(ポスター発表) PB3-040 (Poster presentation)
秋田県において、1978年~2003年の25年間にツキノワグマ(Ursus thibetanus)の生息域が39%拡大した。また、ツキノワグマの大量出没と人身事故は増加傾向にある。全県を南北領域に分割し、5kmメッシュ空間において、生息域拡大要因と人身事故の発生傾向を分析した。生息域の平均標高は25年間で77m下降し、南部の方が変化が大きかった。連動して秋季の食物構成は、特に南部でブナへの依存が低下し、ナラ・クリへの依存が上昇した。人身事故リスク(人口当たり被害者数、面責当たり被害者数)はブナ凶作年に高く、また北部で高かった。生息域変化と事故リスクの要因を考察した。
This study analized and discussed the factors of Asiatic bear (Ursus thibetanus) habitat expansion and human injury risk in Akita Prefecture, Japan.