| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨
ESJ61 Abstract


一般講演(ポスター発表) PB3-148 (Poster presentation)

マレーシア4つの生態系土壌のガス交換

米村正一郎*(農環研),安立美奈子(環境研),唐艶鴻(環境研)

筆頭著者および共同研究者は、土壌、土壌小動物、植物などを対象にCO2, CH4, CO, H2, N2O, NOなどのガス種を対象にガス交換量測定システムを実験室で作成し、対象物のガス交換メカニズムの解明におよびその生態学的意義を研究している。我々が運用するような精緻な実験システムでダイナミックな土壌ガス交換過程は十分調べらおらず様々な事がわかりつつある。今回マレーシア森林研究所Pasohサイトおよび付近の一次林、二次林、油椰子園、ゴムプランテーションで土壌を採取して、実験を行った。土壌を採取して帰国後冷所(1℃)に保存後、それぞれの土壌を70g(乾土換算)づつシャーレに準備し、1週間培養条件(25℃、水分は最大容水量の60%)で置いた後、温度変化(5℃、15℃, 25℃, 35℃)でどうガス交換量が変化するか調べた。さらに、その後徐々に土壌を乾燥させガス交換量の変化を調べた。

CO2放出量(土壌呼吸量)については、Adachi et al. (2006)と同様な区による違いが見られた。温度係数について明確な違いが見られ、一次林で最も温度係数が大きかった。NOについてもCOと同様な温度係数がみられ有機物無機化が同様に反映されたと考えられる。H2取り込み率はCO取り込み率の1.5倍程度であり、同様な温度・依存性を示した

引用文献

Adachi et al.,. Differences in soil respiration between different tropical ecosystems. Applied Soil Ecology 34: 258–265, 2006


日本生態学会