| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨 ESJ62 Abstract |
一般講演(ポスター発表) PA2-116 (Poster presentation)
琉球列島には、人々の居住する里の周囲ごとに固有の自然環境(里山)が存在していた。すでに失われてしまっているその里山の多様な有様を、古老たちからの聞き取り調査によって復元することを試みた。本研究においては、魚毒植物の利用を中心に聞き取りを行い、里ごとの魚毒植物利用の違いを明らかにした。聞き取りおよび文献調査から、琉球列島の魚毒植物は現在19種が確認され、里ごとに使用する植物に違いがあるだけでなく、環境によってその使用方法に多様さがみられることが分かった。また、魚毒漁は自然環境を荒廃させてしまう危険性があるゆえに、その地域限定の自然管理についての知識と深くかかわっていることも示唆された。