| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨
ESJ62 Abstract


一般講演(ポスター発表) PA2-217 (Poster presentation)

ISI-MIPにおける生態系影響予測のこれまでの成果

*仁科一哉, 伊藤昭彦, 野田響(国環研)

ISI-MIPとはドイツのポツダム気候研究所が主導で取りまとめたInter-sectoral impacts model inter-comparison projectの略称である。このプロジェクトは、様々な分野で使われている温暖化影響評価モデルが一堂に会して、共通の気候データを用い様々な項目に対する将来予測を行うことによって、気候変動影響の全体像を把握することを目的としたモデル相互比較プロジェクトである。本プロジェクトの成果はIPCCの第五次報告書にも多数引用されている。筆者らは生態系モデルVISITを用いて本プロジェクトに参加した。なお本プロジェクトの計算結果はオープンデータであり、誰でも登録さえすれば利用が可能である。現在、後継のプロジェクトであるISI-MIP2が始まり、将来ではなく過去の気候変動影響に焦点を当てている。

本発表では、これまでのISI-MIP1で得られた生態系に関係する成果をまとめ将来の温暖化影響評価予測に関する総括を行い、今後の生態系温暖化影響予測研究における展望について議論する。またISI-MIP2の取り組みに対しても紹介したい。


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