| 要旨トップ | 本企画の概要 | | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨 ESJ62 Abstract |
企画集会 T04-5 (Lecture in Symposium/Workshop)
脱皮は、甲殻類の生活環において成長のために必要な過程である。成長は脱皮回数が多いほど速くなる。成長に関する形質は、ときに概日リズムと関連することがハエ目昆虫において知られている。そこで本研究では、オカダンゴムシを用いて概日リズムと脱皮周期を独立に測定した。さらに両者の相関関係についても検証した。これまでにオカダンゴムシについては、輪回し型の歩行速度活動記録装置を用いて、内因性のリズムが確認されているが、本研究結果はそれを再確認した。また歩行活動周期と脱皮周期の関係は、体重の影響を排除して分析を行った。その結果、歩行活動周期と脱皮周期の間に相関関係は存在しなかった。つまり、オカダンゴムシにおいては、概日リズムは脱皮周期にかかわる形質には影響を及ぼさないことが示唆された。