ESJ62 自由集会 W02

自由集会 W02 -- 3月18日 15:30-17:30 G会場

complex life cycleの進化生態学2：有性・無性生殖混在システムの進化と適応

企画者：別所和博（ブリティッシュコロンビア大学/海外特別研究員）, 満行知花（九大・理）, 箱山洋（水産総合研究センター/東京海洋大学）, 川津一隆（龍谷大学・理工/JSPS PD）, 占部城太郎（東北大学）

真核生物の生活環は、有性生殖における核相交代で特徴づけられる。通常、生態学的現象を考える場合、受精卵由来の二倍体多細胞体が生涯のほとんどを占め、減数分裂により作られる半数体配偶子の接合によりゲノムの混ぜ合わせが起こる繁殖様式を想定することが多い。

しかし、生物はしばしばそのようなサイクルから逸脱した複雑な生活環を示す。特に、同じ種（属）内で有性生殖する個体と無性生殖する個体が混在するシステムからは、生態学の重要な課題である性の進化と維持の問題を理解するための示唆が得られることが期待できる。

そこで、本集会では前回（ゲノム数変化を伴うcomplex life cycleの進化と生態）に引き続き、通常の想定から逸脱する生活環、特に今回は無性・有性生殖が混在するシステムを研究対象とされている方に研究をご紹介して頂き、それらのアナロジーについて議論すること、異なった分類群研究者間で知見を共有していくことを目指す。

コメンテータ：大槻久（総研大）

[W02-1] 趣旨説明　 *別所和博（ブリティッシュコロンビア大学/海外特別研究員）

[W02-2] タンポポの有性・無性混在システム〜3倍体雑種の有性生殖と無性生殖〜　 *満行知花（九大・理）

[W02-3] フナ類の有性型・無性型集団の共存メカニズムの検証　 *箱山洋（水産総合研究センター/東京海洋大学）

[W02-4] 性特異的選択圧に注目した生殖様式の進化　 *川津一隆（龍谷大学・理工/JSPS PD）

[W02-5] 絶対単為生殖型ミジンコの日本への侵入と進化　 *占部城太郎（東北大学）