| 要旨トップ | ESJ62 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨 ESJ62 Abstract |
自由集会 W10 -- 3月18日 18:00-20:00 K会場
森林の断片化は生物多様性を低下させる決定的な要因の一つであり、一度断片化した森林を再度連結させるには、分断地域の土地利用の複雑さや土地所有の問題など、考慮すべき課題が多い。現在、マレーシア・サバ州ではREDD+を導入して、キナバル公園とクロッカー山脈公園を連結させることに挑戦している。2つの国立公園間では現地住民による伝統的な焼畑耕作が行われており、様々な年代の二次林がモザイク状に分布している。REDD+導入のためには、そのような二次林に最適な方法で炭素量および生物多様性を評価する必要がある。また、二次林の回復に伴う生物相の連結効果を適切に評価することもまた不可欠である。
本集会では同地域の焼畑二次林における、炭素量と生物多様性の推定方法、連結効果の将来予測、及び、焼畑二次林における動物分布に関する最新の研究を紹介する。このような実例を通して、炭素量・および生物多様性モニタリングや、森林連結に関する研究の方向性など、熱帯林保全に関する幅広い議論を展開したい。
[W10-1] 熱帯山地の焼畑二次林における炭素蓄積と二次遷移特性
[W10-2] リモートセンシングによる焼畑二次林の炭素蓄積量と生物多様性の評価及び将来予測
[W10-3] 森林間の哺乳動物の移動に焼畑二次林がもたらす効果
[W10-4] キナバル公園・クロッカー山脈公園間の連結に向けた現状と現地機関の取組み