| 要旨トップ | ESJ62 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨 ESJ62 Abstract |
自由集会 W18 -- 3月19日 18:00-20:00 J会場
2011年3月11日に発生した東日本大震災は,巨大津波や福島第一原子力発電事故を招き,甚大な被害を国土にもたらした.被災地では様々な復旧作業が継続される中で,震災そのものによる攪乱やその後の復旧作業による生態系構造の変化・遷移が生じていると考えられる.これに伴い,震災後には各地で影響評価に向けたモニタリングが,様々な景観要素(例えば,海域,干潟,河川,森林など)において行われている.大津波による攪乱は,歴史的に繰り返し生じており,それを経て現在の生態系は形成された.この稀な現象によって,我々に生物の移動・分散や環境適応,種形成過程などの生態学者にとって興味深い現象を検証する機会を得たとも言える.そこで本集会では,水域から陸域まで広い視点で,大規模攪乱が生態系に与えた影響の整理を試みる.その上で,前年度の自由集会で紹介した東北3県における取り組みを踏まえながら,生態系管理を包含した復興事業の可能性やその展望、生態学者が担うべき課題などについて議論したい.
コメンテータ:野田隆史(北海道大)・土居秀幸(広島大)
総合討論:司会 久米 学(岐阜経済大)
[W18-1] 東北地方太平洋沖地震における岩礁潮間帯固着生物への直後のインパクトとその後の変化
[W18-2] 大津波による淡水魚の移動・分散:岩手県大槌町のイトヨの事例
[W18-3] 山地渓流における食物網で放射性セシウムはどのように移動しているのか?