| 要旨トップ | ESJ62 自由集会 一覧 | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨
ESJ62 Abstract


自由集会 W26 -- 3月21日 17:30-19:30 H会場

植物社会学研究会-ススキ草原の種組成と位置づけ-

企画者: 村上雄秀(IGES国際生態学センター), 中村幸人(東京農大), 鈴木伸一(東京農大)

日本のススキ草原の種組成や構造の研究は古くから行われ,ススキクラスの中心的植生として植物社会学的な研究も多い(鈴時・阿部 1959;堀川・佐々木 1959;宮脇・大場 1970;菅沼 1970;伊藤 1972など).1980年代以後も種組成研究は進められているが(野嵜ほか 1998など),その全体像は明らかされたとはいえない.それに関係してシバ草原や海岸断崖草原など含むススキクラスの群落体系の整備も進展をみない.本集会は日本のススキ二次草原について種組成の面から再度光を当て,若手演者を中心に種組成の成因,全国的な種組成の実態,植物社会学的な位置づけについて話題を提供し,広域的な議論をしたい.以下の講演内容を予定している.

・里地地域間の土地利用履歴の違いが草地の種多様性に及ぼす影響:伝統的農村景観の残る九州南部宮崎県串間市周辺において,過去の土地利用履歴が異なる里地地域4地区を選定し,草地植物相及び種組成を比較することで,管理形態に応じた種多様性の違いを明らかにした

・日本のススキ二次草原の種組成:日本のススキ草原の植物社会学的解明の一環として,昔からススキ草原として維持されてきた日本各地のススキ草原について植生調査資料を集め比較研究を行った

・ススキクラスをめぐる植物社会学的な課題:ススキやシバなどの二次草原を中心に進められてきたススキクラスの種組成研究について,自然植生としてのススキクラスという観点から課題を整理する

[W26-1] 里地地域間の土地利用履歴の違いが草地の種多様性に及ぼす影響  河野円樹(宮崎県綾町エコパーク推進室)

[W26-2] 日本のススキ二次草原の種組成  設楽拓人(東京農大大学院)

[W26-3] ススキクラスをめぐる植物社会学的な課題  村上雄秀(IGES国際生態学センター)


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