| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨
ESJ63 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-224 (Poster presentation)

Claidentによるメタバーコーディング・環境DNAバーコーディング解析:ノイズ・キメラ除去法の改善と分子同定用データベースの作成法

*田辺晶史(水研セ・中央水研)

メタバーコーディング・環境DNAバーコーディング解析では、解読エラーやPCRの合成エラー、さらにPCRの最中に形成されるキメラ配列の混入が問題になっている。解読・合成エラー=ノイズに関しては、ノイズの発生が無作為で少なければ、ノイズのない配列はコピー数がより大きくなると仮定できることを利用して、コピー数の少ない配列を除去する方法が提案されている。キメラ配列の除去に関しても、親配列はキメラ配列よりもコピー数が大きくなると仮定できるので、データ中の配列がコピー数のより大きい配列の部分配列の組み合わせで説明できるかを調べる方法や、参照配列の組み合わせで説明できるかを調べる方法が提案されている。また、同一サンプルを鋳型とするPCRのレプリケートを用意することで、レプリケート間で共通して出現しない配列をノイズがある、もしくはキメラ配列と判断して除去する方法も最近提案された。Claidentではこれら全てのノイズ・キメラ除去法を利用できる。また、Claidentでは分子同定用データベースを予め用意してあるが、これらはNCBI ntからClaidentに含まれるコマンドを用いて機械的に作成したサブセットである。これらの分子同定用データベースの作成に用いている処理手順を通してユーザーが独自の分子同定用データベースを作成する方法を概説する。


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