| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨
ESJ63 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-304 (Poster presentation)

タイリクモモンガの成長に伴う巣外活動時間の変化:日中から夜間へ

鈴木 圭 (水研セ 国際水研), 嶌本 樹 (岩大院 連合農学), 古川竜司, 柳川 久 (帯畜大)

これまで知られていなかった滑空性哺乳類の仔の日周期活動を調べるために、滑空性哺乳類であるタイリクモモンガ Pteromys volans の繁殖樹洞に向けて自動撮影カメラを設置した。約30日齢と推定された仔は日中にのみ撮影され、樹洞から外を覗く行動をみせた。活動パターンは日中に二山型のピークを示した。約40から45日齢と推定された仔は、日中と夜間の両方で撮影され、樹洞周辺を探索するような行動がみられた。活動パターンは日中に一山、夜間に二山の三山型を示した。46日齢以上と推定された仔は夜間にのみ撮影され、成獣と同様の夜間の二山型を示した。これまでタイリクモモンガは夜行性と考えられてきた。一例の観察ではあるものの、これらの結果はタイリクモモンガの活動時間は成長と共に日中から夜間へと変化する可能性があることを示す。


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