| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第65回全国大会 (2018年3月、札幌) 講演要旨
ESJ65 Abstract


一般講演(ポスター発表) P1-245  (Poster presentation)

海洋島への外来種の移入と定着

*内田翔太(東北大・生命科学), 千葉聡(東北大・生命科学, 東北大・東北アジア)

海洋島は、豊富な固有種が生息し単純で特異な生態系が築かれているために進化学的・生態学的研究の良いモデルケースとなってきた。しかし人の入植以降多数の外来種が意図的・非意図的に導入され、外来種の影響によりその固有性が失われつつある。日本の海洋島である小笠原諸島や大東諸島も同様に外来種の影響により固有種の衰退が起き、外来種への置換が起きている。特に固有陸産貝類は多数記録されているが、外来陸生プラナリア類の捕食によって危機的状況に陥っている。一方でこれらの陸生プラナリア類は発見が難しく分類学的特徴が乏しいため、一部を除き侵入状況と由来が不明である。そこで本研究では小笠原諸島と大東諸島、移入経路と考えられる南西諸島から陸生プラナリア類を網羅的に採集を行い分子遺伝学的手法を用いて、侵入状況と由来の解明を試みた。本発表では得られ結果から海洋島における外来陸生プラナリア類の移入と定着の傾向について議論する。


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