| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第65回全国大会 (2018年3月、札幌) 講演要旨 ESJ65 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P3-028 (Poster presentation)
富士山北面の標高2100mにおける亜高山帯針葉樹林において、ニホンジカの剥皮の経時変化と剥皮後の枯死について明らかにした。1999年に、50×140mの調査区を設定し、樹高2m以上の立木を対象に、胸高周囲長の計測と、ニホンジカによる剥皮を調査した。その後、2001年、2003年、2005年、2007年、2012年、2017年に再計測を実施した。剥皮は2003年から急増し、2012年に最も多かった。シラビソが最初に多く剥皮され、次いで、コメツガやオオシラビソも剥皮されるようになった。剥皮の程度にもよるが、剥皮後の年数が経過するに従い生存率は低くなるものの、剥皮後12年経過しても平均で40%程度の生存率であることが明らかとなった。