| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第65回全国大会 (2018年3月、札幌) 講演要旨 ESJ65 Abstract |
一般講演(ポスター発表) PH-27 (Poster presentation)
動物の色覚に興味を持った私たちは,ヒメウズラを用いて色覚制限実験を行った。実験を行うにあたって,未学習の個体を入手するために自作ふ卵器を作ってふ化させ,3種類の実験を行った。まずふ化後6か月の個体を色画用紙で覆った飼育箱に入れて飼育し,その色のエサ箱と透明のエサ箱からの摂食回数を調べる実験を行った。しかし,色覚制限処理による摂食回数の差は見られなかった。次に脱毛数によって色覚制限処理のストレスを調べた結果,緑色の空間に特にストレスを感じることが分かった。最後に,色付きセロハン内でふ化させ,ふ化直後から色覚制限処理を行い,処理を行っていない個体と行動を比較する実験を行った。結果,ふ化後2週間の色覚制限を行った個体が最も制限した色に反応を示した。また自作ふ卵器でふ化させるにあたって,温度と湿度・定期的な転卵の最適な条件を整えることが必要であると分かった。