| 要旨トップ | 本企画の概要 | | 日本生態学会第65回全国大会 (2018年3月、札幌) 講演要旨 ESJ65 Abstract |
企画集会 T01-1 (Presentation in Organized Session)
生態学では毎年数えきれないほど多くの統計モデルが新たに提案されている。論文を読めば、以前の統計モデルに比べて「どこが新しくなったのか」「何が改善したのか」について数式とともに詳しい説明があることだろう。しかし、少し考えてみてほしい。以前の統計モデルの完全上位互換、というオイシイ話がそうそうにあることなのだろうか?
本発表では、集会を企画した主旨を説明するとともに、統計モデリングにおける6つの新しさを整理し、そのトレードオフについて紹介する。多くの統計モデリングには何らかのトレードオフが存在するのだ。例えば、新しい事実を明らかにできる統計モデルは、より多くのデータを必要とするかもしれない。統計モデルのトレードオフを知ることは、提案された統計モデルの新規性や独創性、一般性(あるいは欠点)を理解するうえで役に立つだろう。本集会の演者から提供される面白い研究紹介をより楽しんでいただくために、集会の冒頭に多少のお時間をいただければ幸いである。