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ESJ56 企画集会 T05
3月18日17:30-19:30 F会場

生活史戦略としての樹形変化 −姿を変える樹木たち−

企画者: 城田徹央(北大・農), 長谷川成明(地球研), 関剛(森林総研・北海道)


森林生態系は複雑な空間構造をしているが、この複雑性は樹木やつる植物によって生み出されている。これらの植物は、その大きさや形を変化させて森林の空間を適切に利用する。この際、植物の形態変化は空間構造を変化させる。すなわち、森林の空間構造と植物の形態変化は互いにフィードバックしあう関係にある。従って、個体サイズと樹形の関係性解明は、その種に特有な生存や繁殖を達成するための戦略の理解であると同時に、森林構造の動的な形成プロセスを解明する鍵でもある。

これまでの樹形研究は,静的な形と資源の獲得・利用の関係の理解を目指してきた。しかしながら、樹木が林冠に達する過程でどのように姿を変えていくのか?という動的プロセスは十分に解明されていない。樹形変化を研究するためには、小さな個体から大きな個体までを対象として、順序だてた研究を統合していかなければならない。

本企画集会では、3名の講演者に、大きな個体の樹形形成の解析に基づいて、種の生活史戦略に言及していただく。講演者のアプローチはさまざまであるが、それは木と森をつなぐアイデアが豊富であることを意味している。シュートから個体へのスケールアップ、そして森林の長期モニタリング調査のなかで樹木の空間占有に関心を持つさまざまな研究者のご参加を希望する。

コメンテータ:隅田明洋(北大・低温研),伊藤哲(宮崎大・農)

[T05-1] 遷移初期種であるヤマウルシの樹形変化 *長田典之(東北大・理)

[T05-2] 樹冠構造に見られる木本性つる植物の多様な成長戦略 *市橋隆自,舘野正樹(東大・日光植物園)

[T05-3] 熱帯多雨林における樹木200種の樹冠構造の種間変異 *矢澤佳子, 甲山隆司, 久保拓弥(北大・地球環境), Abd R.Kassim(マレーシア森林総研), Matthew D. Potts(カリフォルニア大)


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