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ESJ58 一般講演(ポスタ-発表) P1-126

光環境に対する葉形質の応答;進化的応答と可塑的応答

*小嶋智巳, 彦坂幸毅(東北大・生命)


LMAなどのいくつかの葉形質に関して、生育光環境に対する可塑的応答と更新光環境に対する種の適応で、その方向が異なることが知られている。また、そのパタ-ンは落葉種か常緑種によって異なるということも示唆されている。これらのメカニズムと意義を知るため、同一森林内で共存する落葉・常緑の草本種と木本種について、光環境の傾度に沿った葉形質の種間、種内の応答を調査した。その結果、落葉種では、種内個体間、種間ともに光環境が良いほど高いLMA値を示した。いっぽう常緑種では、種内個体間では多くの種で光環境がよいほどLMAが高かったが、種間では逆の傾向を示した。このLMAの変異に貢献している形質が、光合成を高めるための投資(柵状組織など)によるのか、もしくは葉寿命を高めるための投資(細胞壁や表皮細胞など)によるのかを、クロロフィル含量、窒素含量、葉の厚さ、葉の硬さなどから考察する。


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