生態学者の就職先に関するアンケート調査結果(概要)
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アンケート調査
日本生態学会キャリア支援専門委員会は,全国の大学・大学院の指導教員を対象とした「生態学者の就職先に関するアンケート」を2013年度末に実施しました.アンケートにご協力いただきました先生方に御礼申し上げます.調査結果の概要は以下のとおりです.
【調査方法・項目】
大学・大学院の研究室主宰者を対象としたアンケート調査への協力依頼を生態学会事務局メーリングリストから会員に送信し,研究室の卒業生の就職状況をメール返信にて調査した(期間:2014/2/26〜2014/3/31).調査項目は以下のとおり.
- 大学・学部・学科・研究室名
- 性別
- 学位(学部・修士・博士)
- 就職先名(複数回答可)
- 就職先の専門性(研究職・専門職・その他)
- 就職先名の公表の可否(後日実施)
【調査結果の概要】
35名(25大学・31学部)からメール返信があり,338名分の就職状況について回答があった.このうち,就職先名等から明らかに大学院進学と思われる4名分の結果を除いた334名分のデータを分析した.
学部卒・修士了ともに,生態学以外の非専門職(「その他」の回答)の割合がもっとも高く(学部:80%,修士:70%),就職先の専門性の割合は学部・修士間で大きな違いは見られなかった(Fisher’s exact test: p = 0.08).一方,博士了では研究職の割合がもっとも高く,研究・専門職を合わせた割合は97%となった(図1).
専門職の内訳は,環境コンサルタント・理科教員・研究機関等の技術開発・行政の環境関連職等,多岐にわたった.同様に,研究職の内訳も大学・独立行政法人・民間も多岐にわたった(図2).勤務先の業種等に関して本結果の定性的な解釈からは傾向を見いだせなかった.なお,常勤・非常勤・任期の有無等の雇用形態に関する内訳は今回の調査対象外であるため,不明である.
性別の回答があった295名について就職先の専門性の割合を比較したが,男女間に有意な差は認められなかった(Fisher’s exact test: p = 0.72).
【調査結果の活用方法について】
本調査結果をもとに日本生態学会キャリア支援専門委員会では,全国大会でのキャリア支援フォーラムや個別のキャリア支援企画を充実させ,若手会員のキャリアパスの充実化を図っていく予定である.
以上
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