大学 |
教養 |
教養 |
生態学ニュースの活用生態系への興味・関心を引き出し、生態系を多面的に考察するきっかけを作りだす教材として、生態系や生物に関わるニュースを講義展開の一つとして取り入れる。 |
新聞記事,授業デザイン |
pdf |
橋本みのり |
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教養 |
高校 |
生物基礎 |
生態系のバランスと保全 |
農業生態系における過剰な窒素投入による水系の汚染 農業生態系では窒素を初めとする肥料を多く投入するが、作物によって吸収されなかった肥料成分は気圏や水圏の汚染源となる。そこで、この栽培実験では肥料の投入レベルの変化にともなう作物の生産量の変化と排水中の窒素濃度の変化を求め、適正な施肥(肥料の投入)レベルを判断することを目的とする。 中学校理科の「自然環境の調査と環境保全」や高等学校生物基礎の「生態系のバランス」で「水質」、「湖沼の富栄養化」を学び、「物質循環とエネルギーの流れ」で「窒素の循環」について学ぶが、人間が関係した生態系における物質循環と環境汚染との関係について学ぶ機会は少ない。 作物や野菜を材料にすると良い。麦類や野菜などの栽培では、ポットの下部から流下する排水を集めて水質分析を行うことも可能である。 |
窒素の循環,物質循環,肥料,水質,富栄養化 |
doc |
西脇亜也 |
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生物基礎 |
高校 |
生物 |
個体群とその変動 |
植物の密度効果:麦や野菜のミニポット栽培限られた空間や無機栄養資源を巡って植物が競争した際に生じる植物の密度効果について簡単な栽培実験によって知ることができる。同種の個体の集まりである個体群の密度が高まると、個体の小型化や個体当たりの種子数の減少などが見られることを実験で確かめることができる。作物や野菜を材料にすると良い。種子はホームセンターやネット販売などで少量ロットでも購入可能である。小学校理科では「生物とかんきょう」について学び、中学校理科では「自然界のつり合い」や「自然環境の保全と科学技術の利用」について学ぶ。高等学校では「生態と環境」の単元で、個体群内の相互作用として種内競争を学ぶことになるが、教科書の記述だけでは、競争密度効果と最終収量一定則そして自然間引きを理解することは困難である。そこで、個体密度を変化させて、個体当たりの利用可能な資源量を変化させることで、これらの関係の理解が深まる。 |
植物,個体群,競争,環境,相互作用 |
doc |
西脇亜也 |
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生物 |
高校 |
生物 |
生態系の生物多様性 |
昆虫から見た身近な生態系の食物連鎖昆虫は、現在登録されている地球上の生物種(150万種と言われている)の60%以上を占めています。昆虫は特にニッチ(生態的地位)が多様であり、身近な環境にもいろいろな昆虫が生息しています。昆虫が新種として登録されるときには、食性、生息場所、生活史なども併せて記載されるので、生態系の中での役割(つまりニッチ)を把握しやすい材料です。この実習では、まず昆虫「綱」は20以上の「目」に分かれること、それぞれの目は頭部や翅の形態で簡単に判別できることを学びます。生態系での役割は、植食者、肉食者、朽木食者、死体食者、糞/腐食者、キノコ/菌食者の6つの「栄養ニッチ」に区分できます。班に分かれて、各栄養ニッチごとに2目4種を目標(全部で12目24種)に採集しましょう。採集してきた昆虫を図鑑/文献/インターネットで調べることで、各種(目が分かれば種名は不明でもかまわない)がどの目に含まれ、どのような生活史やニッチを持つかを確認します。これらの情報から、身近な生態系の生物多様性と食物連鎖の成り立ちを理解しましょう。 |
生態系,生物多様性,昆虫,食物連鎖,栄養ニッチ |
pdf |
嶋田 正和 |
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生物 |
高校 |
生物 |
生物群集の成り立ち |
訪花昆虫相の観察:花によって異なる訪花昆虫の種類 小学校理科では、「花にはおしべやめしべなどがあり,花粉がめしべの先に付くとめしべのもとが実になり,実の中に種子ができること」を学び、中学校理科では「花のつくりと働き」について学ぶが、高等学校では「被子植物の配偶子形成と受精」について学ぶものの、花粉がめしべにどのように運ばれるのかについて学ぶ単元は無い。しかし、訪花昆虫が重要な花粉媒介者となり、花粉や蜜が訪花昆虫にとって重要な餌資源となることを知ることは、生物群集や生態系を理解する上で有効である。さらに、花の種類によって訪花昆虫相が大きく異なることを知ることで、花の形や色の意味について生徒自身が考えることができるため、「探求活動」の題材としても適していると考えられる。 実習の時間内に2種類以上の花の訪花昆虫相を観察することで、花の種類によって訪花昆虫相が大きく異なることを実感できる。送粉や吸蜜を行う昆虫や捕食を目的に花に来る昆虫、何が目的なのか判然としない昆虫など様々な昆虫が花を訪れることを観察によって理解できる。 |
花粉,昆虫,共生,蜜,植物 |
doc |
西脇亜也 |
●CC BY:表示 |
生物 |
高校 |
生物基礎 |
生物の多様性と生態系 |
生物間相互作用高校の敷地内や大学キャンパスで植物観察をし、植物と植物、植物と昆虫、昆虫と昆虫などの間に見られる生物間相互作用に気づかせる。 |
共生,食物連鎖 |
pdf |
畑田 彩 |
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生物基礎 |
大学 |
教養 |
教養 |
生物の進化本ガイドブックでは、授業で進化を扱う際の一つのモデルを提示している。まず、授業の導入として、「進化すごろく」を行う。その後、進化を促進する環境要因や生物間相互作用についての説明を行い、事例を説明する。 |
生物の進化,隔離,生態的地位 |
pdf |
畑田 彩 |
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教養 |
高校 |
生物基礎 |
生物の多様性と生態系 |
潮間帯の生物観察:事前学習資料 高等学校の生物基礎では「生物多様性」について学ぶ。単に多様な生物が共存しているという現状だけではなく、その多様性が維持されている「しくみ」について理解を深めるために、ペインの実験をテーマにした潮間帯の生物観察を実施する。潮間帯そのものや、そこに住む生物の分類や食性に不案内な指導者でも、ポイントをしぼった実習が実施できるように現地で撮影した写真をもとに構成した。実習の実施が困難な場合は、この資料を使った授業も可能である。 |
岩礁,生物多様性,キーストン種 |
pptx |
広瀬 祐司 |
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生物基礎 |
高校 |
生物基礎 |
生物の多様性と生態系 |
生物多様性の維持とキーストン種 高等学校の生物基礎では「生物多様性」について学ぶ。単に多様な生物が共存しているという現状だけではなく、その多様性が維持されている「しくみ」について理解を深めるために、ペインの実験をテーマにした潮間帯の生物観察を実施する。小学校・中学校の既習事項である「食う食われる関係」と「食物連鎖」を岩礁の生物の間に見いだして、キーストン種による捕食が生物多様性を維持するしくみを、実感をともなって学ぶ場とする。 大潮の干潮時を選び、身近な岩礁の潮間帯で固着生活しているイガイやフジツボ等のプランクトン食の生物とヒトデやイボニシ等の肉食の生物を観察する。海岸での実習がはじめての指導者は、博物館及び自然保護団体が主催する観察会への参加等を通して、生物の同定と野外実習の進め方を事前に周知しておくと良い。 |
岩礁,生物多様性,キーストン種 |
doc |
広瀬 祐司 |
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生物基礎 |
高校 |
生物基礎 |
植生と遷移 |
ロゼット型植物の形に見る生きるための作戦植物は動物と違って動けない。それゆえ、発芽・定着した場所の環境に応じて、また、時間とともに変化する環境に応じて、効率良く光合成産物を稼ぐための体制を取っている。生物基礎では植物の生活形を扱うが、生育不適期間をどのように過ごすかという観点から説明がなされる。気温や乾燥だけでなく、光環境に対してどう対応するかも植物にとっては重要である。(1)さまざまな生活形の植物がどのように葉(=光合成器官)を配置しているかを観察し、(2)それが個体全体の稼ぎに貢献しているかを考察するための実習を提案する。 |
生活形,葉のサイズと配置,光環境 |
pdf |
宮田理恵 |
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生物基礎 |
高校 |
生物基礎 |
植生と遷移 |
葉特性の光環境に対する応答植物個体や群落において、上層から下層にかけて光強度が減少する。そのため、明るい光環境に適した陽葉や暗い光環境に適した陰葉が同じ個体内や群落内に発達している。陽葉と陰葉は厚み、解剖特性、光合成特性などが異なり、個体や群落全体の光合成生産に大きく貢献している。陽葉と陰葉の形態・解剖特性を同種内や異種間で比較し、生態学的意義を考察する実習を提案する。 |
陰葉,解剖特性,可塑性,葉の厚み,陽葉 |
pdf |
宮田理恵 |
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生物基礎 |
高校 |
生物基礎 |
生態系と物質循環 |
リター分解速度の植生間比較同じ気候・地質条件下で、草地、森林などの異なる環境において土壌層の数や色、粒子サイズなどの特徴に違いが見られる。これらの差異は、土壌に供給されるリター(落葉落枝)の量や質、土壌動物・微生物がリターを無機物に分解する速度などに起因する。中学・高校の理科では、土壌動物・微生物の働きを定性的に調べることでリター分解を学ぶことが多い。しかし、リター分解速度が季節や立地によって変化することを理解するためには、野外で定量的に調べる必要がある。リター速度の指標としてのセルロース分解速度を季節間および立地間で比較することにより、(1)リター分解速度と温度環境との関係、(2)リター分解速度と植生遷移に沿った土壌形成過程の関係を考察することを目的とする。 |
温度環境,植生,相互作用,土壌動物・微生物,物質循環 |
pdf |
宮田理恵 |
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生物基礎 |
高校 |
生物基礎 |
植生と遷移 |
土壌層の植生間比較植生と土壌の発達は相互に関係している。植生が発達した場所では地表から順に落葉層や腐植層などが見られるが、ほとんど植物が生えていない場所では様子が異なる。生物基礎では環境による植生の違いを詳しく学ぶが、土壌については内容が薄い。植生遷移における植生と土壌の相互作用の理解につなげるため、さまざまな環境における土壌層の観察を通して、植生と土壌層の発達の関係を考察する実習案を提案する。 |
植生,相互作用,土壌層 |
pdf |
宮田理恵 |
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生物基礎 |
高校 |
生物基礎 |
生態系のバランスと保全 |
夏緑樹林とカタクリの生活環:事前学習資料 環境が生物に及ぼす「作用」と生物の「環境形成作用」が、生物基礎で取り上げられている。日本主要なバイオームのひとつである夏緑樹林と、そこで生活するカタクリの生活環の観察は上記の概念の実感をともなった理解に有効である。 この事前学習資料は夏緑樹林の主要樹種の季節変化を紹介しながら、指導者が年間のどの時期に観察を実施すればよいかを判断できるように配慮した。実習が困難な場合は、この資料を提示して巻末の問題について生徒が自力で考察することも可能である。 |
作用,環境形成作用,夏緑樹林,バイオーム |
pptx |
広瀬 祐司 |
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生物基礎 |
高校 |
生物基礎 |
生態系のバランスと保全 |
夏緑樹林とカタクリの生活環環境が生物に及ぼす「作用」と生物の「環境形成作用」が、生物基礎で取り上げられている。日本主要なバイオームのひとつである夏緑樹林と、そこで生活するカタクリの生活環の観察を提案する。 実習が困難な場合は、大阪市立大学理学部附属植物園にて、周年観察した結果を写真で提示した資料を作成したので、提示された事実に基づいて生徒が自力で考察することも可能である。 カタクリは虫媒花であり、受粉に訪花昆虫の活動が必要であり、種子をエライオソームを持ち、アリによって散布される。このような選択生物で学ぶ生物間相互作用についても、発展的に取り扱うことができる実習である。 |
作用,環境形成作用,夏緑樹林,バイオーム |
doc |
広瀬 祐司 |
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生物基礎 |
高校 |
生物 |
進化の仕組み |
豆の上の卵を数えられるアズキゾウムシ!? 動物は餌や生息場所を効率よく選択的に利用しています。多くの動物はヒトほど大脳が発達しておらず高度な知能はありません。しかし、「賢い」と思えるほど餌や生息場所を効率よく利用する事例は多く知られ、これらは適応行動と呼ばれています。感覚器で受けた情報が小さな脳に運ばれ、そこで連合学習され統合されて、運動神経に伝わり効率よく運動するように、個体全体の動きが調整されています。これは自然選択による適応進化のたまものと言えるでしょう。(高校生物 選択『生物』 単元:動物の行動、自然選択を参照)本実習ではハムシ科昆虫のアズキゾウムシを使って、豆を産み分ける産卵行動の理解を目標とします。アズキゾウムシは産卵の際に豆表面に産卵忌避物質(ナタネ油と似た成分)を分泌し、後から来た雌はこの忌避物質を感知して、その豆での産卵を避けます。また、豆表面についた卵殻の突起を物理的に知覚することで、その豆を避けます。結果として、あたかも豆の上の卵を数えられるかのよう産み分けていくのです。このようなアズキゾウムシを材料にして、雌は既に産卵された豆とまだ産卵されていない豆を、どのように識別して産み分けているかを調べてみましょう。 |
適応行動,自然選択,アズキゾウムシ,産卵行動,均等分布 |
pdf |
嶋田 正和 |
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生物 |
中学校 |
1年 |
植物の花のつくりとはたらき |
立体構造と色を保持した植物標本の作製―小・中学校理科における花のつくりの学習に向けて市販のフラワーアート用の粉末状シリカゲルを用いて、色や立体構造をそのまま残した植物標本を簡単に作製することができる。 |
植物標本,花,シリカゲル |
pdf |
平山大輔 |
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中学1年 |