日本生態学会 関東地区会

公開シンポジウム: のびる,つかまる,つながる 〜つる植物の多様な生態〜

概要

日時  2017年11月18日(土)14:30-18:15

会場  東京大学理学部2号館講堂

企画者  種子田春彦(東大・理),鈴木牧(東大院・新領域)

つる植物は力学的な自立しない植物の総称であるが、詳しく見ると極めて多様な生存戦略が含まれる。シンポジウムでは、つる植物の森林での広がり方や宿主との関係の多様さといった森林動態や物質循環とも関連する研究成果を紹介するとともに、巻きつく際に自分の茎を避けるという自他識別を行っていたり、巻きついた上に根を宿主の茎の中に伸ばして養分を吸収するという特殊な生態についての生理学や分子生物学からの研究成果を紹介していただく。これらの講演を通して、つる植物の生存戦略の面白さと、特殊な生態現象に対する解析の方法論について、広く議論したい。

プログラム

14:30- 開演・趣旨説明
種子田春彦(東大・理)
14:45- 木本性つる植物の成長特性~自重支持依存のコストやリスクを考える
市橋隆自(東大・農学生命)
15:25- 樹木に巻き付く木本性ツル植物フジの多くはクローン? ―遺伝解析を通じてわかったこと―
森 英樹(筑波大・生命環境科学)
16:25- つる植物の巻き鬚における多様な識別能
山尾僚(弘前大・農学生命),深野祐也(東京大・農)
17:05- つながるツル ~ネナシカズラコネクション~
青木考(大阪府立大・生命環境科学)
17:45- コメント・総合討論
コメンテータ:井上みずき(日大・生命科学)
18:15 閉演

講演要旨 (PDF)