公開オンラインシンポジウム
「都市化による生態系および生物の変化を理解する」
概要
■日時 2021年6月20日(日) 14:00~16:50
■開催形式 オンラインのみ(Zoom)
■企画者 岩知道優樹、夏川遼生(横浜国立大学)
急速に増加する都市人口とともに進行する都市化によって、都市緑地は減少の一途をたどっており、都市の生物多様性を脅かす最大の要因の1つとなっている。しかし、世界の半数以上の人々が居住する都市には、多様な生態系や生物相が存在しており、さまざまな生態系サービスの提供を通して、都市環境および人間生活の質を向上させている。ゆえに、都市における生物多様性保全により、人間社会の福利を担保する重要性が近年認識されつつある。
都市化によって、生態系や生物はどのように変化するのだろうか。都市化は、生息地の分断化や消失、ヒートアイランド現象などによる非生物的環境の改変によって群集や個体群の動態を変容させたり、捕食・被食や競争などの生物間相互作用の改変によって生物の形質変異や適応進化に影響を与えたりすることが報告されており、都市化に対する生態系および生物の応答は多岐にわたる。
都市化による生態系および生物の変化を理解するアプローチの1つに、都市―農村傾度(urban-rural gradient)アプローチがある。このアプローチでは、都市的土地利用の強度が都市中心部から開発圧の少ない農村部にかけて減衰することを前提としている。本シンポジウムでは、都市―農村傾度アプローチを用いて都市化による生態系・生物の変化の理解に迫っている研究者を結集し、本テーマ活性化の機会としたい。
■参加申し込み
事前に以下のサイトよりお申し込みください。(締め切り6月17日(木)23:59)
受付後、Zoomのミーティング情報をお知らせします。
https://forms.gle/U7fQeSjqt215UsQUA
プログラム
14:00-14:10 |
「趣旨説明」
横浜国立大学・大学院環境情報学府/岩知道優樹 |
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14:10-14:35 |
「都市構造が植物の適応進化に及ぼす影響:景観アプローチから見えてきたこと」
北海道大学・環境科学院/石黒智基 |
14:35-15:00 |
「足元で起きる進化:都市と農地に急速に適応している雑草たち」
東京大学・大学院農学生命科学研究科/深野祐也 |
15:00-15:25 |
「都市生態系に生息するオオタカの繁殖分布動態」
横浜国立大学・大学院環境情報学府/夏川遼生 |
15:25-15:35 | 休憩 |
15:35-16:00 |
「都市化は植物群集に与える影響を変化させる」
横浜国立大学・大学院環境情報学府/岩知道優樹 |
16:00-16:25 |
「都市水田植物群集における送粉者および送粉サービス」
神戸大学・大学院人間発達環境学研究科/丑丸敦史 |
16:25-16:45 |
総合討論
演者全員と視聴者のみなさまで質疑応答を行い、最後にコメンテーターにコメントいただきます。 コメンテーター:東京農工大学農学研究院 /赤坂宗光 |
16:45-16:50 |
閉会挨拶
関東地区会会長 横浜国立大学・大学院環境情報研究院/松田裕之 |