| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨
ESJ60 Abstract


企画集会 T12-3 (Lecture in Symposium/Workshop)

種の保全活動を通してみた生態系保全・リスク評価

道越祐一, 松田裕之(横浜国大・環境情報)

遺伝子組み換え(GM)生物による環境や人間の健康に意図せざる影響を「完全」に防ぐのは難しい。今後、新たなGM生物が開発され続ければ、いずれいくらかの生物は生態系に拡散し、GM生物の野生化や野生個体群との交雑など、新たな生態リスクを引き起こす可能性がある。新たな生物種の侵入は、既存の生態系を少なからず変化させ、ときに爆発的に個体数を増加させ、在来種を危機に追いやる可能性がある。ある環境に依存している生物種の場合、新たな侵入生物の出現は、捕食、競合のみならず、生態系を攪乱し、生息・生育環境の悪化を招く可能性も考えられる。

リスクをゼロにできないという観点から、発展途上にある以下に示すテーマについて、議論を行いたい。

①想定される生態リスクにはどのようなものがあるか?

②野外でGM生物および交雑体は発見できるのか?

③GM生物が侵入、交雑した場合のハザードは何か?

④GM生物に対する生態リスク評価の展望


日本生態学会