| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨
ESJ61 Abstract


一般講演(ポスター発表) PA2-105 (Poster presentation)

ホソヘリカメムシのオス間闘争における時間の影響

*洲崎 雄 (岡山大・院・環境), 宮竹 貴久 (岡山大・院・環境生命)

多くの昆虫の交尾は、日周的な明暗サイクルの影響を受けている。交尾やそれに伴う様々

な繁殖行動における明暗サイクルの影響について、これまでに多くの分類群において研究

が行われてきたが、オスの闘争行動について調べた研究はほとんどない。そこで我々は、

オスが誇張された後脚を用いて縄張り争いを行うホソヘリカメムシRiptortus pedestris

において、オスの攻撃行動の頻度とエスカレーションの強さに、日内変動が見られるか

どうかを調べた。本種のオス間闘争は、明期後半の中盤に最もよく観察された。一方、闘

争行動のエスカレーションは、どの時間帯でも変わらなかった。また、オスの闘争能力の

差は、闘争の発生やエスカレーションに影響しなかった。したがって、本種のオス間闘争

の発生は、日周的な明暗サイクルの影響を受けていることが分かった。


日本生態学会